感想文-本-『あなたは、なぜ、つながれないのか』

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あとがきいわく、著者は不登校や引きこもりを経験したのち
「ナンパや催眠術に関心を持ち、実行するにまで至る人間」。
この本の内容は、そのナンパや
カウンセラーとして活動された体験を通じて生み出された、
他人と「つながる」ための考え方、方法、身体的ストレッチも。


構成は項目ごとに箇条書きで、
全体に通底する公式、というか定理、みたいなものは
特に無いのでまとまりは無く感じるのと、
読む人にとっては不要な箇所もあるかもしれない。*1


でもその分、その人にとっての新しい発見、
心に響く箇所もあるので(私はあった)、
テーマに関心がある人は興味の無い部分を飛ばしつつでも
読んでみると良いと思う。


特に私の参考になったのは


「第3章 コミュニケーションを見直すいくつかの方法について
 1,オートマな自分をマニュアルにする」
「第5章 自分自身で変化を生み出すシステム
 6,葛藤に留まる」
「第8章 人の話を聴くということ
 16,解決よりも大事なこと」


……今書き出してみて思ったけど、この三か所とも、
伝えたいことは
「パターンに任せて手抜きで安易にリアクションしていないか、
 振り返れ」
ということなんじゃないか。


著者の伝えたいことは、
人には会話において誰にでも反射的に出てしまう口グセや、
動きのクセのパターンがあり、


 自分がそのパターンで反応する
  →相手はそれに応じて反応を返す
  →会話がいつも同じ状況に陥る


となってしまうので、その流れを防ぐために
クセやパターンを認識し、意識下で制御することで


 自分がいつもと違うパターンで反応する
  →相手の反応がそれによって変わる
  →会話の流れが変わる


を目指すもの。

そう言われてみれば、自分自身40年も生きていて、
自覚する範囲でもいくつかの相槌のパターンや
反応のクセがあることを知っている。
であれば自覚していないクセはもっとたくさん……。


そう思って会話の時に自分の反応を自分で観察しながら
話すようにし始めた。
特に、いまいちかみあわない、と思う相手に対して
返事を反射で返さずに
相手の言葉や反応を一度受け止めるようにしている。


今までと少し流れが変わりつつあるうな気もするし、
そうなったらなったで違うかみあわなさが
出て来る場合もあるので、
試行錯誤はしつつ気長に続けていきたいと思う。

*1:

私は一時期
コミュニケーションの方法(特に人の話の聞き方)に
関心があって同テーマの本をいくつか読んだので
それと重なる内容もあり、既知の部分が多かったため
このように感じているだろうことを付け加えたい。