行ってみた - H. A. Bookstore (新刊書店・出版・流通/蔵前)

本屋になることを検討し始めたころから、
良く耳に入るようになったお店の一つ、
H. A. Bookstoreさん。

土日祝日中心の営業で不定期休業があるため、
HPで営業日を確認して今日こそはと待っていました。

蔵前駅から5分ほど歩き、
国際通りに面したビルの4階にお店があります。

細い階段を上がって扉を開けると
入ってすぐの左壁面に20点ほどの冊子が
表紙を見せて並べられており、
それが全てほかの本屋で
見たことのないものばかりだったことに圧倒されました。

手に取って見ると
これが個人出版ミニコミ誌だとわかったのですが、、
内容も雰囲気も様々のミニコミ誌が
こんなに(あるいはこれら以上に)
発行されていることを初めて知り、
つまりその向こうに
これらの雑誌を作っている人たちがいることを初めて知って
自分の働いている新刊本業界の外に
出版業界が思ったよりずっと広く広がっていることを
社会人18年目にしてようやく知りました。

お店全体は6畳ほどのスペースの壁に沿って
木製の枠が本棚として積まれ、
およそ一枠の中に一ジャンルの本が並べられています。
どのジャンルにも1,2冊ずつの
「これ、欲しいと思っていた本」や
「初めて見る気になる本」があり、
それを全て買うわけにもいかず、
HABさんが出版社として出している
「HAB新潟」と
「Spectater ※特集:クリエイティブ文章術」を購入して
お店を出ました。

行ってみた - コンコ堂(古書店/阿佐ヶ谷)

阿佐ヶ谷駅を北口へ出て、アーケードを抜け、
個人のお店が立ち並ぶ商店街をさらに北へ。
周りのお店に気を取られながら5分ほど歩き、
通りの雰囲気が少し静かになってきたところで
お目当てのコンコ堂さんが登場。

お外の外の100円本コーナーも
文庫・コミック・単行本とそろっており、、
店内は石打ちの床がちょっと冷たい感じだけど、
読み物だけでなく、音楽、映画、美術など
オールジャンルの本が並んでいた。
今日おじゃました時は、
特に大島弓子が充実!
昭和58年に朝日ソノラマから出ていた
「デュオ別冊大島弓子の世界」には
時代を感じつつじーんとしてしまった。
リアルタイムで読んでた人は
幸せだったろうな。

自分用に2012年のシャルダン展図録と
クマのプーさんプー横丁にたった家

愛蔵限定本、
来月の古本市(裏テーマ・愛について)のため
西の魔女が死んだ

「性豪 安田老人回顧録」等を購入。

読んだ - 「通天閣」(西加奈子・ちくま文庫)

通天閣西加奈子

友人に勧められて読んだ、2012年の「ふくわらい」が
しっちゃかめっちゃでとても良かったので、
他の小説もこれぐらいしっちゃかめっちゃかなのか
それともこの「ふくわらい」だけなのか気になって、
2006年の「通天閣」も読んでみた。
近しい程度にしっちゃかめっちゃかで、やはりとても良かった。

女と二度と暮らさないため、敢えて小さな部屋に住み、
百円ショップへ卸す商品を作る工場で
作業スピードの速さをプライドの支えに働く四十四歳独身の男と、
自分を置いて夢のためにNYへ行ってしまった恋人への当てつけに
ぼったくりスナックで働き始め、
鏡に向かって「別れたわけではない」と言い聞かせるいい年の女。

どちらも孤独で、二人を取り巻く人たちも同じほど孤独で、
その孤独さはオカマとかどもりとかタクシーの整列行動という
登場人物たちのどうしようもないクセからも透けて見える。
本人にもどうにも変えられないそのクセが
その人を苦しめもすれば
大勢の人間の中で
その人をその人の形に浮かび上がらせる輪郭線にもなる。
輪郭は人それぞれ違っていて、
その一人はほかの誰とも違う
生きて気持ちと形のある人間なんだという
当たり前の生々しさと直結している。
生々しいだけに、ゲロとか汗とかもついて回るのだけど。

誰かとかかわるということは
自分のクセを少なからず他人のクセとこすりつけ合わせること。
その摩擦が主人公二人を他人から遠ざけ続けたけど、
ふとした拍子にぶつかってた相手が
自分の中にぽうんと放り込まれることもある。
二人が最後に他人を自分の中に入れ(ようとし)たみたいに
ぐっちゃぐちゃでもみっともなくても、
生き続けているうちに
どこかでまた他人と交わり直せるんじゃないか、
そのための一歩進む力をくれる小説。

私がこの先どれほど他人と深く関わることができるかわからないけど
途中で転んで怪我して痛くても、
それでいいんだ、みっともなくていいんだという
心強さをもらった。

行ってみた - 神楽坂モノガタリ、余白

週一、本屋や本に関わるお店を見て回ることにした。
今週は神楽坂へ。

1.本のにおひのしない本屋 神楽坂モノガタリ
小石川の書店チェーンで働いていらした方が
独立・選書されたお店。
神楽坂という立地とか、真っ白で無機質なビルの外観とか、
おしゃれかつとっつきにくい肩のこるお店を想像していた。
おしゃれなのは間違ってなかったけどとっつきにくくはなかった。
むしろ、ちょっとへんで楽しい。本が。

よそのお店であまり見ない珍しい本が並んでいて、
この本なんで他のお店にあんまり無いのかな、と思いながら手に取らされる。
酒井駒子の表紙の本も、充実した詩のコーナーもいいなと思ったけど、
1年近く前に京都のカフェで読んだ
「ラクガキ・マスター」(寄藤文平・美術出版社)と劇的な再会を果たし、
絵を模写するために
「ねむたいひとたち」(谷川俊太郎訳・あすなろ書房)と合わせて購入。

2.余白
20時ころおじゃましたらほぼ満席で、
お客さんがみな顔見知りの常連さんふうだったので
初来店の私はやや動揺。
でも壁やカウンターのみっちりつまった本棚とか、
8人入ればいっぱいのこじんまりした感じとか、、
しらない人ばっかりだけど居心地いいな、と思いながら
ビール、春菊サラダ、餃子、
ラムコーク、おにぎり2個をたいらげました。
おいおいお店の人にもお客さんにもかまってもらって
ひと月ぐらい経ったらまた来よう、と思いながら
てくてく上機嫌で帰路につきました。

行ってみた ー SNOW SHOVELINGさん

 

ヨーロッパに住んでる友だちの家みたいに(そんな友だちがいればだけど)

重厚な店内とか、
サイトの全てのページをあさっちゃうぐらいおもしろい文章とか、
ああもうどんなお店かどうしても気になる、と思っていたところに
映画「シューマンズバーブック」とのコラボバーイベントがというので、
1時間自転車をこいで向かいました。SNOW SHOVELINGさん。

 

イベントでの出会いも含めて、行って本当に良かった。

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店内正面は映画のシーンの中でしか見たことがない、「壁一面の本棚」。
これが現実に存在するってこと、かなり心打たれます。
インテリアとして?掲示されている「OPEN YOUR MIND~」なんかのメッセージもかっこよくて。
イベントは、公開中のドキュメンタリー映画シューマンズバーブック」にからめて
バーの楽しみ方をバーテンダーの方からうかがった後にカクテルを飲みつつ歓談タイム。
SNOW SHOVELINGさんの元からのお客さん、飲食やお酒に関心のある方、家の近い方等々、
いろんな方が来ていましたが、
自分自身と共通する/した部分を持っている方ー修行と独立とそのための勇気ーには
背中を押され、励まされ、勇気と力をたくさんもらいました。
良いお店にはやっぱりいいお客さんが来るんだな。
考えてみたら当たり前かもしれないけど。

 

行ってみた - よみた屋さん、百年さん

やりたいこと候補の一つである本屋さんの勉強のため、

吉祥寺の古本屋「よみた屋」さんと「百年」さんへ。

参考文献:「東京わざわざ行きたい街の本屋さん」 

 

東京 わざわざ行きたい街の本屋さん

 

1.よみた屋
これまで誇張でなく何十回と店の前を通ったのに、今日が初めての入店。
いつも自転車だから止まるのがつい面倒で、とか、

 

なんとなく店構えが普通で、とか、
全て言い訳です!!本当にごめんなさい!!
と、土下座したくなる迫力の陳列と品揃え。
中でも格好良さに惹かれて学生時代にポストカードを購入した

横尾忠則シルクスクリーン八拾萬円也にはたまげました。
松本清張署名入り本とか、ダカーポまとめて約100冊50000円(うろ覚え)とか、

木版封筒1500円とか、眺めるだけでも楽しい品々のほかに、

なじみ深く読みたい古本がたくさんあって心躍る。
個人的に好きな国ロシアの童話集が2冊もあり、買おうか迷うも、

一方は3000円、一方は5000円。
内容的には3000円の方がしっかりしているふうなのに、この値段差はどこから、

とよく見たところ、5000円の本の方が挿絵が多く、大きく、

ややたどたどしい画風に異国の雰囲気。
そう言われれば、この本を買う人はロシア語で童話が読みたくて、というよりは、


外国のかわいい絵本が欲しいんだものなあ…と納得し、

ついつい高い方が欲しくなってくるのが値付けの妙なのでしょうか。

悩んだ末、「自分の仕事をつくる」(西村佳哲ちくま文庫

「自分を生かして生きる」(西村佳哲ちくま文庫
通天閣」(西加奈子ちくま文庫)の、ちくま文庫3西揃え+

芸術新潮2004年7月号(特集:ロシア絵本)を購入。

 

2.百年
西荻窪にある古書音羽館の店主、広瀬さんが、

自著で「相談の際には、『お金もなく経験も知識もない』と言」ったと
書かれているこちらの「百年」(「西荻窪の古本屋さん」(本の雑誌社)より)。
うわーん、同じくお金も経験も知識も何にもない私でも1年がんばれば

こんなお店が開けるんでしょうか???
…と、涙目になりそうなくらいすてきな空間。
新刊本とミニコミ誌、場所がらかデザイン・アート系の本が

充実しているのが特徴的。
でも、それだけではなくて読みたい本もたくさんあります。
これ以上買っても読めない、と思い、心を落ち着けて

「押忍!手芸大図鑑」(青幻舎)、

「デザイナーとして起業した(い)君へ。成功するためのアドバイス」(ビー・エヌ・エヌ新社)を購入。

自己紹介

こんにちは、初めまして。

出版業界の会社で約20年近く働いていますが、

東京を出たいと思い始めたのをきっかけに、

現在は自分で自分の仕事を作ろうと模索中です。

やりたいこと候補:宿、おみそ汁屋さん(おにぎりオプション有)、本屋、ライター、等々。

学んだこと、考えたこと、好きで読んだ本の感想を文章にしたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。